別科から学部への進学
留学生別科で学ぶ目的はなに?
自分の進路と目的にあった別科を選ぶことが重要
大学に併設されていることで日本語学校など他の日本語教育機関にはない魅力を多く備えている留学生別科だが、その入学を検討する際には、「自分の目的にあった別科を選択することが何よりも重要」(日本語教育連絡協議会)という。別科には大きく分けて3つのタイプがある。1つは、広く留学生を受け入れ学部や大学院への進学を目的に教育する「進学型」、もう1つは海外の提携校との間で交換留学生を受け入れ、日本語と日本文化の教育と学生間交流を重視する「交換型」、そして、進学型と交換型とをあわせた「混合型」である。
進学型は大学や大学院への進学を目的としたカリキュラムとなっていることが特色である。進学型の留学生別科を選ぶのは学生だけではなく、たとえば、日本のIT関連企業に派遣された中国人技術者が退職して留学生別科に入学し、その後に日本の大学院に進学したというケースもある。交換型は、世界各国の提携校からやってきた学生と触れ合い、さまざまな国籍と文化を持った学生たちと交流を深められるのが魅力である。混合型はさまざまな学生との交流を重視しつつ、進学指導も受けられるといった特長がある。
また、留学生別科を設置している大学の特色を反映した教育が実施されている留学生別科もある。たとえば理工科系大学の留学生別科では理工系科目を重視した教育がなされる場合が多い。留学生別科を選択する際には、留学生別科修了後に自分がどんな進路に進みたいかをしっかりと考えておくべきである。自分が進むべき道が明確であるならば、質の高い日本語と日本文化を学べて、大学や大学院にも進学できる留学生別科を選択することが、その目的に到達する最短距離となるかもしれない。 |