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多くの学生が逃げるようにして帰国した中、震災後も日本に残って勉強を続けていた学生も当然いる。東京・浅草にある日本語学校、東京リバーサイド学園の生徒が「震災で感じたこと」をテーマに書いてくれた作文を紹介したい。日本語はなるべく原文のままを掲載する。 |
>> 東京リバーサイド学園 |
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人間は小さく大きな存在 呉 佳宝さん[ 出身地:中国 ]
3月11日に今回の東日本大震災が起こった時、私たちは学校にいた。その時、先生はみんなが落ち着くように、自分の地震の経験を話したり、冗談を言ったりしてくれた。だから、そのときは私は今回の地震がこんなにひどいとは思わなかった。
ニュースで地震の映像や大津波で家やクルマが流される映像を見てびっくりした。人間は自然に対してこんなに弱くて小さな存在なのかと思った。地震が起こった時、津波が来たとき、人間ができることは地震が収まるのを待つことと津波から逃げることしかないと思った。
しかし、災害後はどうやって生活を続けるか、どうやって復興するかという問題を考えなければならない。
災害後、被災者たちが冷静に秩序正しく避難所に向かう姿や、そこで人々が助け合って生活する姿、芸能界の人もスポーツ界の人たちも被災者のために自分なりにできることをする姿を見て、人間は強くて大きな存在だと思った。
瓦礫の下に9日間いて生きていた人は強い。避難所で笑って生活している人は強い。「工場はなくなってしまったけれど今後3年かけても5年かけてでもこの同じ場所に工場を作ると決心した」といった人は強い。そして、心をひとつにして力を合わせる人たちは強い。
自然の力に対して、一人は弱くて小さな存在かもしれないけれど、団結する人々は強くて大きな存在だ。これが今回の経験を通して私が最も深く感じたことだ。
2011年4月12日 |
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日本人の団結 王 真さん[ 出身地:中国 ]
2011年3月11日午後3時ごろ東日本で大きな地震が起こった。マグニチュードは9レベルだ。この地震が起こると共に、10メートルの津波や恐ろしい福島原子力発電所爆発などの大災害が発生した。
地震の被害を受けた日本人にとって大事なことは自分の命を守って逃げることではなく、各自の力を出して日本を守ることだった。
地震が起こった日に全ての電車が運休した。その時日本人が身につけているマナーが輝いた。バス停の前に長い列が伸びていた。外人の目から見ると、こんなに恐ろしいめに遭ったばかりなのにきちんと並んでいるのはえらい。
さらに、福島原子力発電所の事故が起こったとたんに、節電が始まった。公共施設だけでなく一般家庭も暗くなったけれど、そんな中でも日本人はいつもどおりに働いていた。
東日本大震災は日本の経済はおろか日本人の日常生活、特に被災地の人たちにひどい影響を及ぼした。そのようなときに学生はじめたくさんの人がボランティアとして自分たちの力を尽くして被災者の手伝いをしたり、募金したりしている。
自身を前にして負けない顔、どんな困難でも克服する顔を見て、私は外国人として感動を受けた。
日本人は強い国民だから、必ず災害に勝つと思う。
2011年4月12日 |
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